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たまこラブストーリー を映画館で観たいワケ

  • 匿名 匿名
  • たまこマーケットの可愛らしさ、美しさ、微笑ましさの根底にあるものは「他人を下げず、別の方法で生み出す笑いの模索」があるのだと思います。 喋る鳥「デラ」のようなキャラクターは、昭和の時代には、それこそ全部のアニメに登場していたのではないかと思えるほどに当たり前な存在でしたが、そういう立ち位置を取り返そうというのも、どこか野心的です。 アダルト表現はチラリとも顔を出さないし、たまこマーケットこそ19時台にも放映できる、家族みんなで笑って感じあえる作品だと信じています。 アニメ版のオープニングで、たまこのバトンに友人たちが続くパレードのカットがありますが、歩きながらホンの僅か左右に揺れるカラダが、たまこの左肩が少しせり上がって彼女自身のあごを隠す一瞬の所作として描かれています。 僕たちが日常、なにげなく行うのと同じ動作がデリケートな作画でたまこの世界に写し取られ、観ている僕たちまでが、たまこのパレードのワクワクする気持ちに引き込まれます。 こういう瞬間こそがアニメーションの底力だと思います。 また、その少し前にある、みかんや雑誌がぴょんぴょん飛び跳ねるカットでは、敢えてみかんにも雑誌にもキャラ的な目や鼻は描かれず、そのままの姿で跳ねているんだけど、それを見たたまこが両手をほほに添えて嬉しそうに舞い上がる表情でまとめられています。 こういう幸せなアニメーション描画こそ、アニメーションを他のなににも換えがたいものとして取り組み、ひとつの峰を登り詰めた京アニの世界観だと思います。 劇場版たまこにも、こうした繊細な表現がぎっしり詰め込まれています。 二度と同じものは生まれないことを胸に刻みつつ、来るべき次の京アニを夢見ながら、他の方も言うように、大きな銀幕で沢山のヒトと一緒に観る機会が得られたら、嬉しいです。

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