原作ファンの間では評価が低いこの映画、シリーズアニメの劇場版としてじゃなく「映画」として見ると、ストーリー、音楽、美術、作画、演出、どれをとっても名だたる映画祭に出品しても引けを取らないクオリティの作品だったと思っているんですが、オタクジャンルのメディアは原作ファンに嫌われるともう誰も見ないからね…本当に勿体なくて悲しかったのを覚えている。再評価されてほしい。オタク向け「アニメ」ではなく単純に「映画」として実写作品等と同じ感覚で見られるべき大人向けな作品でした。人間ドラマの繊細な描写が丁寧で本当に見応えがあった。とは言っても、ゆうきまさみのパトレイバーからは、遠いところにはないと思う。大好きな作品です。

廃棄物十三号って言葉の響きが哀しい

パトレイバー劇場版でこれが一番好き！

パトレイバーのコミックスの一部の話を膨らませて作られたこの作品は『パトレイバー』と表題が付いたため、本編メインである特車二課とレイバーを期待されてしまい、評価が低かったように思います。 今だと「スピンオフ」的な良い言葉が浸透してあるのですが、当時はなかったので… この作品は犯罪者の悲しさが生んだ事件と、それを追う刑事の悲恋の話で、捕り物シーンでようやく特車二課の出番がちょっと、ですが、そこがまた美味しいといいましょうか、あくまでパトレイバーシリーズがある上で成り立つ話なので　バトレイバーの映画１、２、と見てくると徐々に人物感情に重点が置かれてくるのが面白いと私は思います、是非２上映を実現させた後に３を見たい所です。

劇場版パトレイバーは前2作の評価があまりに高く、それゆえ全く違うスタッフ、違うコンセプトで作られたこの3作目は不当に評価が低いように思います。確かに前2作が好きな人にはこの映画は好きなタイプの映画ではないと思いますが、この作品単体で考えると良作ですし、私は大好きです。「昭和」が続いているパトレイバーの世界、特車二課ではなく、事件の捜査をしている二人の刑事と一人の容疑者が登場人物のメイン、そしてレイバーが「当たり前に」存在する世界観。 ジャンルとしてはロボットもの、怪物退治ものですが、刑事物でもあり、恋、そして子に先立たれた母親の、悲しい物語です。