.ドリパスイベント体験談

匿名さんの体験談

匿名
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そこには、確かにあの”時代”が焼き付けられていた。 2時間半もの間、僕はスクリーンも座席も、ましてや周りの他の観客も意識せず、ただひたすらにジュリーとともに原爆を作り、文太とともにそれを追いかけ続けた。方向性を持たないパッションと混沌に満ち、出口を求めて狂おしく走り回り続けていたあの時代の人たちの魂と同じ空間を、ただひたすらに共有した。優れた映画というものは、そこに映し出された時代を切り取り、観客に示す力を有している。でも、この作品は。見るものを無理やりにその世界に引きずり込み、選択を問いかける。「お前なら、どうするのだ？」「何がしたいんだ、お前は？！」と。そのパフォーマンスをフルに発揮できるのは、やはり家庭のTVモニターではなく。劇場という、そのためだけに切り取られた空間でなくては。とはいえ、もう今から４０年近くも前のこの作品を、普通はそうした場で観る機会など、そうそうあるものではない。今回、ドリパスというスキームによって、自分もその実現に少なからず能動的に参画できた結果、劇場でたっぷりと作品に浸ることができた。この、ドリパスというイベントを考え、運営して頂いている方々に、最大限の謝辞を述べたいと思う。本当に、ありがとうございました。そしてまた、見たい映画が出た時には、よろしくお願いします。と。

2017年02月12日投稿