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君の膵臓をたべたい を映画館で観たいワケ

  • 匿名 匿名
  • 50代のおっさんです。 WOWOWで放送されていた本作をたまたま観て、 はまりました。 「胸キュン」「壁ドン」ばかりの邦画界の中、 人と向き合い、人を尊敬し、人と人との繋がりを 大切に思う「人間愛」を描いた傑作です。 作品上、若い人たちの評価が高い作品ですが、 様々な人間関係を経験した大人にも観て欲しい、 いや観るべき作品だと思います。 特筆すべきは、主演の2人の演技。 ナイーブで内向的な【仲良しくん】役の 北村匠海さんはもとより、【桜良】役の 浜辺美波さんの演技が素敵でした。 序盤の駅前でのデート待ち合わせシーンでは まだ幼い演技でしたが、深夜の病室で【桜良】の 「君がくれる日常が私にとって宝物なんだ」というシーンや、ラストの手紙の朗読は秀逸。 短期間の撮影の中で、ここまで成長する浜辺さん、 伸び代半端ないです。 その演技の"せい"と、自分自身、10代の頃、 交際相手を事故で亡くした経験があったため、 【桜良】の"喪失感"は、切ないを通り越し、 苦しいほどでした。 特に、ラストの【春樹】に宛てた手紙。 【桜良】が木漏れ日の射す図書館の窓際に佇み、 「生きて…」と伝えるシーンは、余命短い境遇や 【桜良】を襲う不条理な死の現実を思うと、 胸が張り裂けそうになります。 (TVなどで見る元気で"生存"している浜辺さんの 姿で、気持ちの"修復"を行っていますが…) 唯一、不満なことが一つ。 【桜良】から贈られた「宝物」のおかげで、 12年後の【恭子】と【仲良し君】は"喪失感"から 救われますが、「春樹と呼びたい」「もう一度満開の桜がみたい」「なぜ春樹が『桜良』って一度も 名前で呼んでくれない理由を知りたい」といった 【桜良】への"宝物"は描かれていませんでした。 そのため、余韻を噛みしめるエンドロールが 黒味だったのが、私にとって切なさを増幅させる ことに…。 せめてエンドロールで… ●スイパラでの【仲良し君】と待ち合わせ ●釧路空港に向かう楽しげな機内 ●花咲線でかに飯を食べる ●満開のエゾザクラを見る ●【仲良し君】が【桜良】に宛てた最後のメールで 【桜良】が多分見ていない(見てて欲しいが…) 「君の膵臓をたべたい」という文面を【仲良し君】が直接【桜良】に伝える …といった【桜良】の最後の願いをイメージ映像で 流してもらえたら、私の中で【桜良】は無事成仏 できたはずです。 北村さんと浜辺さんが十代の面影を残している間に 撮影して、いつか記念上映してもらいたい程です。

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