原作の漫画とは年代設定が異なり、阪神淡路大震災から20年の震災を直接には体験していない大学生たちの青春ロマンになっています。震災が主テーマということではありませんが、ストーリーの中で震災から力強く復興してきた町と人々の事を垣間見る事ができます。 テレビドラマ版と劇場版の基本的なストーリーは同じですが、劇場版ではいくつかのシーンが追加されていて、より「そういうことだったのか」と思ったり、ラストの方では、テレビドラマ版よりも更に主人公の心情が染み入ってきました。エンドロールで流れる宮崎奈穂子さんか歌う主題歌「あのとき」がぴったりで涙を誘います。大切なものを失ったけれど、それを忘れずに、それを想いながら、前を向いて生きていこう、と思わせてくれました。 テレビドラマ版を観たあとに劇場版を観るという順番が理想的ですが、劇場版だけでも最上映や上映劇場の拡大になれば良いと思います。 藤本泉さんが演じる主人公の辰木桂が切なくて愛おしくて素敵です。