お父さんが玄関のタタキを擦りながら、放射能が落ちないんだよの場面では落涙。「家」って建物だけではなくて、中に住む人達、それが家族であっても友人同士であっても、恋人同士であっても、その人達も入ってるんだよと感じる映画。今度で「朝日のあたる家」を観るのは3回目。次回作「向日葵の丘」も楽しみにしてます。

出演者陣が素晴らしいお芝居をされています。ほとんどの役者さんが100の力を出されています。 多くの俳優陣が100の力で出演している作品はなかなかお目にかかれません。 それだけでも一見の価値はあると思います。

この映画に出てくるエピソードはすべて、東電福島原発事故後に起こった本当のことだそうです。監督さんが実際に被災された方を取材したとおっしゃってました。そういう意味で、原発で事故が起こればこれほどひどいことが起こるという記録的な意味もある映画です。地上波で放送したい映画です。

あの福島の事故から3年半以上経過するのに何が解決したのか？事故に遭われたご家族（皆さん）の境遇はいかに？　この映画はその体験を他人事では無く、自分事として感じることが出来る素晴らしい映画です。　絶対に福島を風化させてはいけない。今だから皆さんへ観たいただきたい映画です。

原発事故が起きた時、日本全体の、そして自分の問題であったはずなのに。 何年も経つうちにいつの間にか、ニュースの中の他人事みたいになってました。 そんな時に観た「朝日のあたる家」。 一度起きた原発事故は、そこに住む家族にはずっと終わらない悲しみで。 日本中に原発がある今、それは他人事じゃなくて自分の悲しみにもなるんだと。 涙があふれながら、全身で実感できるような作品でした。 日本中の、そして世界中の家族を持つ人々に観てほしい映画です。 映画館で、みんなで観て、思いを共有すること。 それができることが、映画の力だと思います。