先月テアトル新宿他で公開された村上虹郎、広瀬アリス出演の「銃」を鑑賞して、真っ先にイメージしたのはこの作品でした。 現在ソフトが廃盤のため、鑑賞が難しくなっています。 主演の阿部寛もこの作品が5本目の映画出演作であり、本人も気に入っているとのこと。 しかし鑑賞する手段がありません。 Vシネマ系っぽい作品ですが、小規模ながら劇場公開（初公開は新宿シネパトス）されています。最後に鑑賞してから20年以上になります。また観たいと思うBADな狂気を宿した一編ですね。

大藪春彦原作の映画化作品のなかでは、「野獣死すべし」と同じ狂気が滲み出ている作品だと思います。拳銃の魔力に魅せられて取り憑かれたように暴走していく阿部寛の壮絶なガンアクションは「野獣」とは違った趣があり、90年代のVシネ系バイオレンスの中でも異色です。この頃の路線は「迅雷・組長の身代金」や「NOBODY」「極道修行・決着（おとしまえ）」など、バイオレンス系の傑作が多かったですね。