西城秀樹さんは、核兵器のない世界を強く望んでいました。そして、作者の中沢啓治さんも秀樹さんの広島弁を絶賛したこの作品をぜひ上映して欲しいです。

西城秀樹さんが声の出演をしているアニメなのでぜひ劇場大画面で観たいのですが、それだけが理由ではありません。この作品は原爆の恐ろしさを知ってもらうための、わかりやすい、優れたアニメなのです。当時すでにスーパースターだった秀樹さんが出演を快諾したのは、彼自身、そのことに気付いたからにほかなりません。ご本人も広島市出身で、平和を愛する人でした。魅力的なハスキーボイスで主人公の一人である青年の声を演じている秀樹さんの広島弁は、おそらくこのアニメでしか聞けないのではないでしょうか。せっかくの秀樹さんの魅惑のボイスが聴けるのですから、彼の吸引力を作品の牽引力としてアピールすれば多くの観客を集めることができると思います。海外でも上演するべき問題作でもあります。

先日、私の地元の図書館から借りて見ました。誰も借りる人が無く、書庫に眠っていました。最近の世相や世界の動きを考えると、こうした作品は敬遠されがちですが、人々の暮らしを大切に思い、それを破壊する戦争を憎む気持ちは、イデオロギーや偏狭な愛国心で左右されるものではないと思います。西城さんもそうした気持ちから参加されたのでしょう。そして、西城さんの本物の広島弁が、強い主張の溢れたこの映画に、現実感と生活感を与えています。是非映画館で多くの方に見てもらいたいものです。

平成から令和へ時代が変わる今こそ「黒い雨に打たれて」のような映画を上映する意味があるのではないかと思います。広島出身である西城秀樹さんの原爆に対する思いをこめた熱演を聞いてみたいです。

あの当時、人気絶頂でこの映画に声優で参加した。それだけで広島出身としての西城秀樹さんの強い思いを感じます。有名な、はだしのゲン作者によるゲン以前に作られたという衝撃作、今こそぜひ上映してほしいです。ヒデキさんの東京弁はぎこちなくて幼くてそれも魅力でしたが、広島弁はさすが自然ですごく映画のキャラに合っていると思います。必見！