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アメイジング・グレイス のファン掲示板

  • 匿名 匿名
  • 先日アマゾンプライムで何気なく観た。3回観てようやく内容を理解した。何せ実話を元に作られていて、政治と宗教が関わる内容なだけに内容はかなり重い。 アメイジング・グレイスを作ったと言われる牧師に影響を受けた青年代議士とその学友(後にイギリス首相になるピット)が当時英仏では当然の奴隷売買を廃止するために心身ともに捧げ、遂に成功させるまでの実話だ。 ピットは知識人達を集めて奴隷船で送られてくる奴隷たちの悲惨な現状を報告させ貴族に周知させる一方で議会に働きかけるが、当時も議員たちは綿花など農園の持ち主が多く、沢山の奴隷を使っているので反対などするわけが無い。時間をかけて文化ともいえるその慣習を、法律によって実質的に廃止させた。(映画には出てこないがこのピットは父親も名相だったので父ピット子ピットと呼ばれている。 Bブッシュ親子とは大違い) その奴隷船の船長だった牧師が、過酷な船旅で殺した2万人の魂のために懺悔の歌として作ったのがアメイジング・グレイスなのだ。 不思議な事に、ピットが集めた知識人の中に、黒人がいるのだ。その黒人は自分の経験を著書にして当時講演会などをして奴隷達の悲惨な現状を訴えたのだが、何と、その著書が翻訳されて日本で再販されているというので購入して読んだが、アフリカでは昔から、部族間の争いや戦争で負けると奴隷として別の部族で働く習慣がある事も書かれていて、戦争とその戦利品としての人間の扱いは、本当に昔からあった事が分かって、愕然とした。 狭い世界では、どうしたって慣習からはなかなか抜け出せないものだが、この人はある部族の王子として生まれ、妹と共に拉致され、別の部族に売られて奴隷として働きながら、アフリカ国内の各部族、そしてイギリスに辿り着くまでに、言葉を覚えたり、字が書けるまでに成長させた事も素晴らしいが、その知恵で自分自身を買い戻すまでお金を貯めた事もすごい。 彼の拙い表現力で、当時のアフリカやイギリスの文化を知ることが出来て、やはり実話を元にした映画は、小説よりも奇なりだと実感。 日本での公開は、何と奇しくも2011年3月11日、あの311の当日だったらしいので、実際に観られた人はどれだけいたのだろうか。 人はどんな時代や環境においても、その人の持てる知性で物事を変えて行くチカラとなるという事をこの映画で再確認した。 こういう心ある政治家を希求する。 このピット役のカンバーバッチが気品と知性を感じさせる名優。(コンピュータの原型エニグマを開発した天才科学者役で「イミテーションゲーム」にも主演している。これも奇しくも実話を元にした映画)

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