これほどまでに、映画に浸る時間をとても贅沢に感じさせてくれる映画はなかなかないと思います。映画館の空間と大きな画面がとても似合う映画ではないでしょうか。映像の美しさはさることながら、声を演じる方々の熱演は本当に心にも体にも響いてきます。ただ単なる憧れや人を好きになる気持ちだけでなく、人の心の中に抱えている例えようのなく気だるく重い気持ちや、恋焦がれるように遠くを見ながら壁にぶつかりながらも前へ進む気持ちとか、普段の喧噪のなかに隠れてしまう様々な人の心の動きが描かれているように思います。雨の音と新宿御苑の緑が、タカオとユキノの二人を静かに包み込む逢瀬のシーンがとても綺麗でせつないです。最後の場面まで映画館のスクリーンで大切に観たい映画です。

初めて劇場で観た新開誠監督作品です。学校帰りの日常の何気ない風景や、夏の青空と燃えるように赤くそして紫へとかわってゆく夕焼けの空、雨の中電車を待つホーム、乗り込んだ電車の中でのちょっと意識しあいながらの会話の場面、そしてヴェラシーラが飛んだ直後の二人の会話、本当に映像が綺麗で見とれてしまいました。途中から一気に非日常な展開になっていくのもまた面白かったです。ぜひ映画館での再上映をお願いします！！

この作品は劇場のスクリーンで観るのが一番好きです。雨音、都会の風景、いつもあるような景色の中での、美しい一瞬と切ない音楽の成す素晴らしい映画だと思います。今まで何度かドリパスでの上映を観に行きましたが、何度観ても感動します。ぜひまた上映してほしいです！！